2011年3月3日木曜日

英国王のスピーチ

ちょっと長いです。
すいません。

今年度のアカデミー賞で
4冠に輝いた「英国王のスピーチ」。

恥ずかしながら、
最近までこの映画のあらすじを
知りませんでしたが、とあるきっかけから
この映画の内容を知りました。

それは、英語の勉強がてら、
この映画について書かれている英字新聞を
翻訳サイトで単語を訳しながら見ていた時です。

「stammer」という単語が。

早速、翻訳サイトで調べてみると、
「吃音」と出てきました。

英語ならず、この日本語の意味も
分からない情けない私。

この「吃音」を調べてみました。

・・・。
ほほう。なんとまぁ。

私が子供の頃から
悩まされていた症状ではありませんか。

「吃音」っていうんですね。
知らなかった・・・。笑

実は私も小学校へ入学した頃から
この「吃音」に悩まされていました。

これは確か、小学校へ入学した際、
クラスメートの前に出て話をした時に
「ぼぼぼぼ僕は・・・」
とどもってしまった事がきっかけだったと思います。

それをクラス中が大笑い。

そこから僕は人前で話すことが
極度に緊張し、
「またどもってしまうのではないか。」
という不安が常につきまとい、
その時からうまくしゃべることができなくなりました。

どもるだけではなく、
言いたい言葉の最初がでない症状も
付きまといました。

「おはよう。」の「お」が全く出ない。

皆が普通に出来ていることが
僕には一切できない。

小学生ながらに、
深い心の傷を負ったことを思い出します。

そんな症状に対して、
両親が最大限にバックアップしてくれました。

毎週水曜日は、
隣の小学校にある
「ことばの教室」というクラスで
発生練習やあいうえおの練習を
ひたすら繰り返すことに。

でも当時、
僕はその隣の小学校が主体となっている
サッカークラブに入っていました。

ただ、その教室が1~2時間目に
行われていたので「中間休み」にそのクラスを出ると
そのサッカークラブに所属しているチームメイトが廊下にうろうろ。

案の定、
指を指されたり、バカにしたように嘲笑されたりと
散々な目に遭遇していたのを思い出します。

結局それが嫌で
そのサッカークラブは退部しました。

もし、続けていれば、
今頃欧州で活躍してたかもしれません。
・・・いや、してません。

このままずっと
普通にしゃべれないんだろうか。

そんなどうしようもない僕を
母は仕事があるにも関わらず、
午前中に自転車でその小学校まで連れていき、
練習している時は教室の外で待ち続け、
帰りも自転車で自分の小学校まで送ってくれました。

小学生で自転車の後ろに乗るのも
かなり滑稽ですが、車も運転できないので
そうしていたんでしょうね。
当時はあまり思いませんでしたが、
自分自身が親になり、子を持つ立場になって
その時の母の優しさを今身を持って感じます。

中学に入ってからも症状は続き、
あまり親しくない友人にはバカにされる毎日。

正直このあたりは
なかなか辛かったですね。

高校に入っても、
その症状は治らず。

確かにバカにされることは
なくなりましたが、
その症状が出そうになると
必死にゴマかす日々。

でもある事がきっかけで
この症状は改善されていきました。

それは、平安高校の
アメリカンフットボール部で
主将になったことです。

主将になれば、毎日、
皆の前で話をします。

高校3年生をさかいに
少しずつ改善していきました。

大学では、自らが
人前で立つことを進んで行いました。
ほとんどが余興系でしたけど。笑

でもそうすることが、少しでも
改善につながると思ったからです。

おかげさまで今日に至るまで
色んな場所で、
色んなシチュエーションで、
人前で話をする機会にめぐり合えました。

今はもう、人前で話をする時は
めっちゃ緊張はしますけど、
「吃音」は頭にはよぎりません。

こんな風になれたのも、
母の優しさや、そういったありのままの私を
受け入れてくれた仲間がいたからだと思います。

というわけで。
このBlogを読んでいらっしゃる方で
もしかして、「吃音」で悩まれている方が
いらっしゃれば、少しでも参考になれば良いかと思い、
少し過去を回想させてもらいました。

私も将来、
英国王に負けないスピーチが出来るよう、
日々努力ですね。

その前に映画見ますわ。笑